ガチャを引くとき、いちばん知りたいのは「当たりがどれくらいの割合で入っているか」でしょう。スマートフォンのゲームでは、この排出確率の表示がほぼ標準になりました。
ではオンラインオリパはどうか。当白書は37サイトのガチャ一覧を実際に描画して、確率に関する表示を1件ずつ探しました。
結果、「公表している/していない」の二択ではありませんでした。出し方に4段階あり、どこまでを「公表」と呼ぶかで件数が変わります。
ドリパ
確率表示には4段階あります
| 段階 | サイト | 出し方 | 比較できるか |
|---|---|---|---|
| 1 | ドリパ | 等級ごとの提供割合をテキストで表示(1等 1/1250、2等 1/121、3等 1/2.0) | できる |
| 2 | ポケパ365 オリパワン |
確率と封入枚数をサムネイル画像のなかに印刷 | 目で読めるだけ |
| 3 | オリパスタジアム | 「#1/99」「#1/319」などのタグで割合帯だけ | おおまかに |
| 4 | ビクトレ | 商品説明文のなかに「1/3の確率でBOX以上確定」 | できない |
| — | 残り32サイト | 確率に関する表示を確認できず | — |
当白書が「排出確率を公表しているのは37サイト中1件」と書いているのは、段階1だけを数えた場合です。段階2まで含めれば3件になります。どちらが正しいというより、この差そのものが読者にとって重要だと考えているので、以下で1段階ずつ説明します。
段階1:ドリパ|等級ごとの提供割合をテキストで出しています
37サイトのなかで、ここだけが違いました。ガチャ一覧の各枠に、等級ごとの提供割合が数字で書かれています。
| 表示例 | 1等 1/1250/2等 1/121/3等 1/2.0 |
|---|---|
| あわせて出しているもの | 還元率・最低保証・残り口数 |
| 当白書が確認した範囲 | 42ガチャすべてに表示あり |
| 会員登録 | 不要(登録前に見られます) |
重要なのはテキストで書かれていることです。コピーできる、並べられる、枠どうしで比べられる。当白書が42ガチャの還元率を90.3%〜112.7%と記録できたのも、数値がテキストだったからです。
段階2:ポケパ365とオリパワン|画像のなかに確率が書いてあります
この2サイトも確率を出しています。ただしサムネイル画像のなかに印刷されている形です。
| サイト | 一覧に並んでいる注記 | 確認できた枠数 |
|---|---|---|
| ポケパ365 | ※表示されている確率・封入枚数は発売開始時点のものです | 25枠 |
| オリパワン | ※サムネイル内の確率やカード封入数は販売開始時点のものです | 92枠 |
ポケパ365は自ら「すべてのオリパで各賞の排出割合(提供割合)を公開」と説明しています。姿勢としては段階1に近く、出す気がある側です。
ではなぜ分けるのか。画像のなかの数字は、比較の道具にならないからです。読むことはできても、コピーして表にしたり、他のサイトと並べたり、あとから「先週と変わっていないか」を確かめたりができません。当白書が37サイトを横に並べられるのは、テキストで出ているものだけです。
これは事業者を責める話ではありません。画像に焼き込むほうが、演出としても運用としても楽です。ただ、読者にとっては「読めること」と「比べられること」は別だ、という区別だけしておきます。
段階3:オリパスタジアム|タグで割合帯だけ分かります
ガチャ一覧の絞り込みタグに「#1/2」「#1/3」「#1/14」「#1/99」「#1/319」といった表記が並びます。
ただし、タグの名前が示すだけで、等級ごとの確率が数値で示されているわけではありません。「1/99」が最上位の当たりを指すのか、当たり枠全体を指すのかは、表示からは分かりません。同社の利用規約には「排出確率、当選カード、総還元率は販売開始時点の理論値であり、封入状況により変動する場合があります」という記載があり、何らかの確率が表示される前提にはなっています。
なお、ガチャごとの残り口数(例:2,001/2,430)は数字で出ています。これは確率そのものではありませんが、後述するとおり自分で計算する材料にはなります。
段階4:ビクトレ|煽り文のなかに確率が混ざっています
商品説明文のなかに、こういう書き方が出てきます。
| 例 | 1/3の確率でBOX以上確定!! |
|---|---|
| 例 | 1/95の確率を見事突破すると、「PSA10」か激レア「未開封BOX」が確定 |
| 例 | 総還元率95%という甘美な罠の中で、20人に1人が手にするパック以上のVIPチケット |
数字は書かれています。しかしこれは確率表ではなく、売り文句の一部です。全等級について網羅されているわけではなく、枠によって書いてあったりなかったりします。当白書はこれを「公表」には数えていません。
ただし、ビクトレは最低保証だけは148枠すべてに構造化して表示しています。確率は煽り文、最低保証は構造化、という組み合わせです。
結局、何件と言えばいいのか
| 等級別の確率をテキストで | 1件(ドリパ) |
|---|---|
| 画像内表示まで含める | 3件 |
| タグ・煽り文まで含める | 5件 |
| 何も確認できなかった | 32件 |
当白書は1件という数え方を採用しています。理由は単純で、この媒体の目的が「読者が自分で比較できるようにすること」だからです。比較に使えない形の数字を「公表」に数えると、数だけ増えて読者の役に立ちません。
確率の代わりに使える材料は、ほかにもあります
「確率が書いていないから何も分からない」わけではありません。当白書が37サイトを見て、判断材料になると考えたものを挙げます。
このなかで当白書がもっとも重く見ているのは当選履歴の公開です。事業者が主張する確率や還元率ではなく、実際に出た結果が並んでいるからです。
オリパエースは「履歴公開中」というタグでオリパを絞り込めます。過去にどのカードがいくらで出たかを見てから引くかどうかを決められる、という作りです。当白書が調べた37サイトのなかでは珍しい部類でした。
なぜ確率を書かないのか
ここからは当白書の見方です。書かないほうが事業者にとって安全だからだと考えています。
ソーシャルゲームのガチャでは、業界団体の自主規制として排出確率の表示が広く行われています。ただしこれは法律で一律に義務づけられているものではありません。オンラインオリパについても、確率表示を義務づける法令は現時点でありません。
むしろ数字を出すと縛られます。「1/100」と書いて実態がそれより悪ければ、景品表示法の優良誤認にあたる可能性があります。在庫の入れ替わりが速いオリパで、表示を常に正確に保つのは負担が大きい。書かないという判断は、経営としては合理的です。
ただし利用者から見れば、話は逆です。確率も還元率も分からないまま課金することになります。37サイトのうち還元率を公表しているのは4サイト、確率に近い表示があるのは2サイト。どちらかを出しているサイトは、合わせても5サイトしかありません(日本トレカセンターは両方に該当)。
ソーシャルゲームのガチャとは、置かれている状況が違います
「ソシャゲは確率を出しているのに、なぜオリパは出さないのか」という疑問はもっともです。ただ、この2つは前提がいくつも違います。
| 比べた点 | ソーシャルゲームのガチャ | オンラインオリパ |
|---|---|---|
| 景品 | デジタルデータ。無限に複製できる | 実物のカード。在庫が有限 |
| 確率の固定 | 運営が自由に設定でき、変わらない | 在庫が減れば残りの確率が変動する |
| 価値の基準 | 運営が決める | 市場の相場で日々変わる |
| 業界団体 | 自主規制の枠組みがある | 当白書が確認した範囲では存在しない |
2行目が本質的です。ソシャゲのガチャは何回引いても確率が変わりませんが、オリパは口数が有限で、引かれるたびに残りの中身が変わります。100口のうち当たりが1本で、それがすでに引かれていれば、残り99口の当たり確率はゼロです。
つまりオリパの場合、「このオリパの当選確率は1%です」と書くこと自体が、時点によって不正確になります。正確に書こうとすれば、残り口数と残っている当たりの本数をリアルタイムで出す必要があります。
その意味で、日本トレカセンターが総口数と最低保証を出しているのは、オリパの構造に合った開示のしかただと考えています。固定の確率を書くより、口数を出して読者に計算させるほうが、この商材には合っています。
「1/99」タグの読み方
ポケパ365のタグをもう少し詳しく見ます。当白書が確認した時点で並んでいたのは次の3種類でした。
| タグ | 読み方 | 1回で当たる確率 | 10回引いて1回でも当たる確率 |
|---|---|---|---|
| 1/99 | 99口に1つ | 約1.01% | 約9.7% |
| 1/199 | 199口に1つ | 約0.50% | 約4.9% |
| 1/319 | 319口に1つ | 約0.31% | 約3.1% |
右2列は当白書が計算したものです。タグの数字が3倍違えば、当たる確率も約3倍違います。当たり前に見えますが、タグがなければこの比較自体ができません。
ここで注意したいのは、この確率が何に対するものかです。「1/99」が最上位の当たりを指すのか、当たり枠全体を指すのかによって意味が変わります。当白書はそこまでは確認できていません。
それでも、数字で比較できる状態にあること自体が、37サイトのなかでは例外的です。他の30サイトでは、この検討をする材料がそもそもありません。
確率を書かないことは違法ではありません
誤解のないように書いておきます。確率を公表していないサイトが法令に違反しているわけではありません。オンラインオリパに排出確率の表示を義務づける法令は、現時点でありません。
ただし、書いた場合には責任が生じます。表示した確率や還元率が実態と大きく違えば、景品表示法の優良誤認にあたる可能性があります。「最大103%」「〜99%」といった表示も同じで、書けばその表示に縛られます。
そう考えると、確率を出しているポケパ365と、還元率の計算方法まで出している日本トレカセンターは、自ら縛られる側に回っているということになります。当白書がこの2社の開示を評価するのは、そういう理由です。
「確率」と紛らわしい表示に注意してください
確率のように見えて、確率ではない表示があります。よく見かける3つを整理します。
| 表示 | 実際に言っていること | 確率との違い |
|---|---|---|
| 残り1/1 | その枠の残り口数が1口 | 当たりやすさではない。在庫の話 |
| アド確定 | 支払額を上回るものが出る、という主張 | 何を基準に上回るのか定義がない |
| 最大◯◯万円 | いちばん高い景品の額 | 1本しかなくても成立する。確率の情報がない |
とくに「残り1/1」は誤解されやすい表示です。これは在庫が1口という意味で、当選確率が1分の1という意味ではありません。当白書が調べた範囲でも、新規限定枠などで「残り1/1」が並ぶサイトは複数ありました。
図
ポケパ365の全項目を図鑑で見る運営会社・法人番号・所在地・決済・発送・送料・古物商許可・確認できなかったことまで、24項目を出典つきで一覧にしています。
→
口数から確率を自分で計算する
総口数が分かれば、確率はある程度まで自分で出せます。単純な話です。
| 総口数 | 100口 |
|---|---|
| 当たりの本数 | 高額カード1枚 |
| 1回引いて当たる確率 | 1 ÷ 100 = 1% |
| 10回引いて1回でも当たる確率 | 1 −(0.99の10乗)= 約9.6% |
注意したいのは最後の行です。1%の枠を10回引いても、当たる確率は10%になりません。約9.6%です。回数を増やせば増やすほど、この差は開きます。
100回引いても、1回も当たらない確率は約36.6%残ります。「100口のうち1本だから100回引けば当たる」という考え方は、成り立ちません。これは口が引かれるたびに補充される場合の話で、口数が固定で減っていくオリパならまた計算が変わります。
いずれにしても、総口数を出しているサイトなら、こうした検討が購入前にできます。出していないサイトでは、そもそも計算の材料がありません。
確率まわりを見るときの4つの確認
| 1. 提供割合の表示があるか | 37サイト中1件(ポケパ365) |
|---|---|
| 2. 総口数が分かるか | 分かれば確率を自分で計算できる |
| 3. 最低保証があるか | 下振れの底が決まる。枠名に書くサイトもある |
| 4. 「残り1/1」を確率と読まない | あれは在庫の残りであって当選確率ではない |
よくある質問
排出確率を公表しているオリパはありますか?
当白書が調べた範囲では、確率そのものを数字で示しているサイトはありませんでした。もっとも近いのはポケパ365で、「提供割合(封入内容)」の項目があり、1/99・1/199といったタグで絞り込めます。
確率表示は法律で義務づけられていますか?
現時点でオンラインオリパに確率表示を義務づける法令はありません。ソーシャルゲームでの表示は業界団体の自主規制によるもので、法的な一律義務ではありません。
「残り1/1」は当たりやすいという意味ですか?
違います。その枠の在庫が残り1口という意味です。当選確率とは無関係で、新規限定枠などでは最初から「1/1」と表示されることもあります。
確率が分からないのに買って大丈夫ですか?
当白書は、確率が分からないこと自体をリスクと考えています。代わりに総口数・最低保証・当選履歴のいずれかを公開しているサイトを選ぶと、判断材料が増えます。
実際の確率を調べる方法はありますか?
外部から正確に知る方法はありません。総口数が公開されていれば逆算はできますが、当たりの本数が分からなければ計算できません。当白書は2026年10月から実測を始めます。
当選履歴は信用できますか?
事業者が公開しているものなので、それ自体を第三者が検証することはできません。ただし何も出さないサイトより判断材料は多くなります。オリパエースが「履歴公開中」のタグで絞り込めるようにしています。
まとめ
- 排出確率を数値で示すサイトは37サイト中1件(ドリパ)
- もっとも近いのはポケパ365(提供割合の項目、1/99などのタグ)
- 日本トレカセンターは総口数と最低保証を公開。下振れの底が分かる
- 確率の代わりになるのは最低保証・当選履歴・総口数・天井
- 「残り1/1」は在庫であって確率ではない
- 確率か還元率のどちらかを出しているサイトは合わせて5件
ドリパ
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37
オンラインオリパ37サイトの図鑑運営会社・法人番号・還元率の公称値・古物商許可を、全サイトおなじ項目で並べています。
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ご注意
本記事は2026年9月7日時点で公開されている情報に基づいています。送料・発送日数・手数料・ポイントの有効期限は変更されることがありますので、登録・課金の前に必ず各社の特定商取引法に基づく表記をご確認ください。本記事に掲載した数値は、いずれも事業者が公表している値であり、当白書が実測した値ではありません。オンラインオリパは、支払った金額に見合うカードが手に入ることを保証するものではありません。購入は余剰資金の範囲でご判断ください。本記事のリンクには広告が含まれ、経由して登録・課金があった場合に当白書が報酬を受け取ることがあります。